脱毛で最も一般的な原因は男性型脱毛症と女性型脱毛症（アストロゲン性脱毛症）です。

アストロゲン性脱毛症とは、遺伝とジヒドロテストステロンというホルモンが関与しています。脱毛はどの年代でも発症する可能性があり、10代のうちに生じる事もあります。男性では、脱毛は前頭部または頭頂部から始まって、後頭部に進んでいくのが通常です。男性によっては脱毛が部分的なものにとどまり、生え際が後退したり、小さな脱毛部分が後頭部にできたりするだけの場合もあります。しかし他の男性、特に若いうちから脱毛が始まる場合では、頭頂部の毛髪のほとんどが失われ、側頭部や後方に残るだけになることもあります。このようなパターンは男性型脱毛症と呼ばれます。女性では、脱毛は頭頂部から始まりますが、完全に毛が抜けるのではなく、薄くなるのが通常一般的です。このようなパターンは女性型脱毛症と呼ばれます。

その他の一般的な原因は以下のものになります。

・円形脱毛症

円形脱毛症では、不規則な丸い斑状の脱毛が突然起こります。また、より広い範囲で頭髪や体毛が抜けてしまう事もあります。この病気は、免疫系の機能に異常が生じて、皮膚の組織を攻撃してしまうことで生じると考えられています。

・身体的ストレス

高熱、手術、大きな病気、体重減少、妊娠などのストレスによって、休止期に入る毛髪の本数が増加することがあります（休止期脱毛につながります）。一般的には、ストレスが生じてから数カ月後に毛髪が抜けます。この種の脱毛は多くの場合、永久的なものではありません。

・精神的ストレス

この種のストレスにより、正常な毛をねじったり、いじったり、引き抜いたりする習慣が生じること（抜毛症）があります（トリコチロマニア）。大半は小児ですが、成人でも起こります。抜毛行為はなかなか周囲に気づかれにくく、抜け毛の原因を誤って 円形脱毛症や真菌感染症などの病気だと考えている医師や両親を困惑させることもあります。重い精神的ストレスが長引くことによっても、毛髪が自然に抜けることがあります（休止期脱毛）。しかし、このような脱毛には、日常生活におけるありふれたストレスではなく、大きく継続的なストレスが関わっています。

そのほかにも・外傷・化学治療薬による副作用などがあります。

薄毛の悩みは原因が何なのかを正しく把握し、対処することが大切です。